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昔はあまり聞きませんでしたが、最近「エンジェル投資家」という言葉を
よく聞くようになってきました。
エンジェル投資家とは、創業間もない企業に対し資金を供給する個人のことである。
投資の見返りとして株式や転換社債を受けることが一般的である。
エンジェル同士でグループを形成し、情報の共有や共同出資を行う動きもみられる。
(ウィキペディア)
普通の投資はリターンが目的だと思います。
それによって、どれくらい儲かるのかと。
しかし、エンジェル投資家は、まだ何者かもわからないベンチャー起業にお金を出して
その会社の株を頂くので、会社が上場するか、どこかに買収されない限り、
金銭的なリターンはありません。
そうであるのに、エンジェル投資をする人は何を求めているのかと言えば、
リターンをあまり期待しておらず、いわば夢を買うようなものだと思います。
キンコンの西野亮廣さんは、今はご自身がエンジェル投資家でもあるのですが、
「CHIMNYTOWN」という会社を立ち上げた時は、銀行で口座を作って貰えなかったのです。
そこそこのプロジェクトを手掛ける場合、かなりまとまったお金が必要になってきます。
建物、設備、運転資金など、どうしても銀行にお金を借りてやらざるを得ない状態です。
しかしその時、今までやった事のない新しいものをやろうとする時は、銀行の人が
そのやろうとすることや、それをどうして利益に結び付けるかという所が理解できないのです。
よって、理解できないから口座を作って貰えない。という事になるのです。
今になって、その銀行からは連絡が来るそうですが・・・。
ほとんどの人は安全な道を選択します。
銀行など特にお金が絡むと、慎重にならざるを得ないと思います。
しかし、自分が理解できないからとか、前例がないから了承出来ないとなると、
新しいことが出来ないのです。
よって、まだ世の中に出ていない概念を提案するベンチャー企業には、
お金が集まらないという事になるのです。
子どもが何か習いたいと言った時、親はモノになるかどうかわからないから、
高い月謝は払えない。というのと同じだと思います。
そこで、ものになるかどうかわからないけれど、面白そうだからやってみなはれ!
というのが、エンジェル投資家だと思います。
求めるのは金銭的なリターンではなく、成功した時の夢だと思います。
失敗するかも知れません。
しかし、挑戦するところに価値を置いているのだと思います。
安全に焦点を当てると、新しい事や思い切ったことは何もできなくなります。
失敗してもいいから思い切ってやってごらん!というのが、エンジェル投資家の
夢だと思います。
現に西野さんは「えんとつ町のプペル」の絵本を書き、映画化し、ミュージカルにもして、
歌舞伎にもしてしまいました。
この展開は銀行の方のみならず、誰も想像はしていなかったと思います。
この面白さは、お金のリターンとはまた違ったリターンを
エンジェル投資家に返していると思います。
私は、エンジェル投資家は頑張ろうとしている人の応援家だと思います。
結果ではなく、やろうとしているその過程、
プロセスの面白さを応援しているのだと思います。
じゃ、また明日。