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2022年2月22日の神戸新聞「人」欄に、村田里依さんが掲載されていました。
村田さんは自身が乳がんを患い、抗がん剤治療中も働き続けた経験から、
脱毛して敏感になった頭皮の保護等に使うケア帽子「Tao Caps」を開発、販売中です。
当時、9歳と2歳の子どもさんがいましたが、
「子どもを置いて死ぬわけにはいかない」と気持ちを奮い立たせていました。
放射線治療後は、仕事との両立も本格化しました。
証券会社からケーブルテレビに転職し、がんになっても働き続けられる会社を創ろうと、
「共生社会の実現」を目指し様々なチャレンジを続けました。
先ずは、中小企業における女性活躍推進の取り組みのための好事例集、および
改善取り組み事例集など、会社の規定の見直しから始めました。
その結果、女性活躍推進法に基づく基準適合一般事業主として最高評価を受賞しました。
その後、投薬治療で治まっていたがんの転移が見つかり、
「完治はない」と宣告されたのを機に「ケア帽子」作りを決意し、2021年5月に会社設立。
自らのがん治療経験を活かし、治療と就労の両立を実現するため、
「スーツに似合うケア帽子」を開発しました。
村田さんがなぜここまで頑張ることができるのか、と疑問に思いましたが、
それはやはり考え方、生き方から来ているのだと思います。
村田さんは社会との繋がりでご自身を捉えていたのだと思います。
「仕事を通じて社会と接し続けることは治療のプラスにもなる」そう信じていました。
また「真に地域密着の企業となるには、社員が長く働ける会社になる必要がある」
と、訴え続けました。
現実は想像以上に厳しい環境でしたが、共鳴する社員は徐々に増え、
最初は反対気味だった上司も「理解できるようになったよ」と声をかけてくれました。
「ステージ4の進行がん」の抗がん剤治療は副作用が激しく、激しい痛みが全身を襲う。
それでも「もちろん死にたくはない。でも、死ぬことが怖くはない」と言っています。
ケア帽子を使った人からは、帽子の縁にウイッグを付けるよう希望する声もありましたが、
敢て応じなかったとか。
「がんになったからと言って人生が終ったわけではない。
 脱毛した姿を否定せず、胸を張って働きに出て欲しい」と。
がん患者が自分らしく生きられる社会を願っている村田さんは、
「自分らしく生き抜けば、がんで亡くなった父のように、
 穏やかでおごそかな最期を迎えられると思う」
「そのためには、私にとって、働き続けることが重要なんです」
村田さんの強さは、そのような環境・状況になっても、
「最期まで、自分らしく生きる」と言うのが信念として持ち得ているのだと思います。
やはり、自分の信念で生きておられる方は、強く、逞しく、困難を困難とも思わずに、
その人らしく生きて行けるのだなと、思った次第です。
じゃ、また明日!


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jibunoikiru@gmail.com

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