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私達は「人に迷惑をかけてはいけません」と言われてきたと思います。
それは、人に迷惑をかけずに自分のことは自分でやりなさい。
というものでした。
しかし、そうしていると自分で自分を押さえ、
人の顔色を見るようになってくる可能性もあると思います。
「迷惑をかける」と言うのは、
足手まといになる、邪魔になる、障害になる、重荷になる、妨げになる、足を引っ張る、
などで、全てその前に「相手の」が付きます。
そしてそれはネガティブな言葉となり「迷惑はかけてはいけないこと」となってしまうのです。
迷惑をかけないでおこうと思えば思うほど、人の顔色を見たり、遠慮してしまったりして、
相手との距離を取ってしまいます。
「遠慮」は美徳ではなく、相手にもう一歩踏み込めない状態だと思います。
好きなものは好き、嫌いな物は嫌いとはっきり言えば、相手に正直に伝わります。
それを、相手の事を想って、本心とは違う事を言えば、
結局は間違ったイメージで捉えられてしまうのです。
相手に自分を知ってもらうには正直な自分を伝えないと、
結局は違った自分のままでの人間関係で終わってしまいます。
自立や自己責任が当たり前になってくると、
人の力を借りることがいけないように思ってしまいます。
生活保護にしても、本当に生活保護を申請できるレベルの人が遠慮をして、
もう少し自分で何とかできそうな人が申請を通るというようなことも多々あります。
最悪、遠慮した人が亡くなってしまうパターンもあります。
迷惑を掛けてはいけないと思う気持ちが、心に垣根を作ってしまうのです。
その時、人とのコミュニケーションも切れてしまうのです。
自分では「迷惑をかけてはいけない」と思っていても、反対に、
「やってあげたい!」「力になりたい!」と思っている人もいます。
人と人は持ちつ持たれつで、どこかで採算がとれるようになっているのです。
恩送りも、自分が誰かに何かやって貰った、だから自分も誰かに何かやってあげたい。
そうして、次から次へとやって貰った恩は送られて行くのです。
「迷惑をかける」のは、人の役に立ちたい人にとっては「役に立たせて頂いている」
という事になるので、相手のその優しい気持ちを引き出す事にもなるのです。
お互い様で「ありがとう」を言えたら、それはそれでしあわせを感じることが出来ると思います。
お互いの存在を認め合う事だけでも、そこには勇気が生まれます。
そばに居るだけでも、ほっとする時があります。
「迷惑をかける」は心に垣根を作るものではなく、
相手の心に飛び込むチャンスでもあるのです。
「迷惑をかけるから」と一歩退くよりも、
「お互いさま」と一歩近づく方が、しあわせなことだと思います。
じゃ、また明日!


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jibunoikiru@gmail.com

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