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NHKのクローズア現代プラスで「事故物件」はダメなのか?
というのが放送されました。
事故物件とは、過去に自殺や殺人事件などで住人が亡くなり、敬遠されがちな物件のこと。
インタビューではみなさん「怖い」というイメージを持たれていました。
ここ数年、ほとんど連絡を取る事が無かった女性の兄が孤独死して、
突然、事故物件を相続する事になったという。
死後2カ月が経過し、黒ずんだ遺体の跡。
家族の誰が、残された事故物件を引き取るか。
部屋の損傷も激しく資産価値も低い。
悲しむ余裕はなく、荒れ果てた家の整理に、血痕の拭き取りなど特殊清掃の手配。
相続の手続きなどで、数十万円以上になり、悲しいより大変の方が大きかったようです。
住めないし、賃貸の収入も取れるかわからないし、負担の方が大きいとか。
最近は、生涯未婚率の増加や高齢者の単身世帯が増加しているので、
亡くなっても誰にも気付かれない孤独死に至るケースが多発しているとか。
また、コロナ禍で増加傾向となり自死は年2万件に及んだ。
80歳の女性は夫と死別して40年、ずっと独り暮らしをしてきたそうで、
今年いっぱいで今いる家を出なければならない。
しかし、入居したお年寄りが孤独死して事故物件になり、不動産価値が落ちては困る。
という事で大宅さんの貸し渋りが発生して「高齢者には貸せない」と断り続けられている。
高齢者の4人に1人が入居拒否にあっている、というデータもある。
「正直言うと、死ぬ時に誰かに連絡してから死んでくれと思っちゃいます。
一歩外に出て助けを求めてからぱったり逝ってくれればいいのになと。
そんなこと、思っちゃいけないんでしょうけど。
部屋で死んでほしくないっていうのは本音です」
最近は年齢だけでは決して断らない「高齢者専門の不動産業者」さんも出て来ているようで、
「安心見守りパック、月額980円」というサービスもあります。
孤独死してもすぐに発見できるよう、部屋の電気メーターをAIが管理するというもの。
高齢者が住宅を借りやすくなるサービスの登場は喜ばしい事であるが、
「機械に頼らざるを得ないほど、誰からも気付かれない」というのが現状のようです。
本来、ご近所づきあいがあるから、孤独死はないこともないが、
その人とのつながりが機械によって代替されていっている。
独身の私もこのパターンに当てはまるけれど、生きている時よりも、
死んだときの方が「迷惑をかけないようにするにはどうしたらいいか」が
難しくなってきたように思います。
ただ、確かに自殺や殺人などで亡くなった後は怖いので避けるのかも知れませんが、
長い間親の入院介護をしていて自分の目で見て来た光景は、亡くなった後のベットを消毒して、
洗濯したシーツを掛ければ、次の日はまた新しい患者さんがそこに寝ている光景です。
その場合は怖くなく、何も感じずに当たり前のように入院してくるけれど、
それが家であれば、孤独死となる。
「孤独」という修飾語が付くだけで、人に迷惑をかけないよう、
人生の中で一番考えなければならない場面かも知れません。
もしかしたら、生きる事よりも死後の跡片付けの事を考えて死ぬ方が、
大変なのかも知れません。
じゃ、また明日!


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